9月に読んだ本

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[私という猫] イシデ 電

私という猫

 発作的に猫漫画が読みたくなり購入。
 したんですけど、うーん、面白いような面白くないような、いやこれがすごく面白いし大好きな人もいるには違いない、といった感じの佳作。

 作者が自己投影した野良猫が主役。擬人化猫ではなく全編猫で通します。本来、絵コラムとしてスタートしたのが中盤以降、作者の興が乗ってきて方向転換したようでやや散漫な印象になってしまったのが残念。前半ではポール・ギャリコ的世界観の雰囲気がチラッと出てきますが、次第に人間ではなく猫を中心とした話になっていきます。

[じゃりン子チエ (番外篇)] はるき 悦巳

じゃりン子チエ (番外篇) (双葉文庫―名作シリーズ)

 で、「私という猫」に合わせて買うのがこれですよ。野良猫の世界をマカロニウェスタンの鋳型に嵌め込んだ恐ろしい漫画。この人の後に続く人はいないのでしょうか。

 二足歩行猫がホルモンを焼いたり博打をしたり人生を語ったりするリアリティのカケラもない漫画なのですが、不思議なことに正直こっちのほうがリアリティが感じられるんですよね。伝説の猫街銀座のエピソードと間違えて買いましたが、そもそも文庫化はされてないようです。...内容的にまず復刊はしないだろうなと思います。

[デモンパラサイト・リプレイ 剣神(5) 創世者] グループSNE 力造

デモンパラサイト・リプレイ  剣神(5)  創世者 (富士見ドラゴンブック 25-8)

 猫漫画三昧の後は、最近真面目に買うようになったSNEリプレイ。最終巻もバイオの風が吹き荒れてます。

 何巻目のあとがきで参考図書としてよりによって暗黒神話が出てくる訳ですが、確かにリプレイの文脈も諸星節全開。御剣一家の長女・旋姉ちゃんは便利な解説NPCぐらいにしか思ってませんでしたが、かくしてその実体は稗田先生。たしかに第一巻での遺跡調査はすごい伏線ですね。

 本邦TRPGに影響を与えた漫画作家が多数いる中、諸星大二郎はまさに抜きん出た存在。90年代からこっち、思えば常にどこかに諸星大二郎の影があるんですよ奥さん。オカルト系はまず諸星大二郎の影響下ですが、変身ヒーローモノのデモンパラサイトまでが諸星化してしまうとは。諸星作品の衰えぬパワーを感じずにはいられません。

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