11月中旬に読んだ本

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[愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎] 小宮 正安

愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎 (集英社新書 ビジュアル版 5V)

 各地に現存するヴンダーカンマーの豊富な写真を交えながら、歴史的見地からかつてヨーロッパ王室を席巻したヴンダーカンマーブームの成り立ちから収束までを解説しています。

 Flickrの検索結果をみると、言語を問わずドイツ語のヴンダーカンマー(Wunderkammer)が広く定着しているようです。本書の説明ではややオカルトがかったものも収蔵品に含まれるとありましたが、flickrを見る限りではコミカル・キッチュな印象のものが中心で、日本の根付も一種のヴンダーカンマーと見なされてるのが興味深い。

 そして、てっきり同義語だと思って検索した、キャビネット・オブ・キュリオシティーズ(cabinet of curiosities)では、ホルマリン漬けと人体解剖標本が...。内容も一気にアングラ趣味になってしまいました。

[プラントハンター―ヨーロッパの植物熱と日本] 白幡 洋三郎

プラントハンター―ヨーロッパの植物熱と日本 (講談社選書メチエ)

 ヴンダーカンマーの隆盛よりさらに後の時代。西洋、特にイギリスから植民地各国に派遣された有名無名のプラントハンターを題材にしたエピソードを扱っています。

 寒冷な気候の島国イギリスでは草花の種類が乏しく、現在その庭を彩るほとんどがアフリカ・アメリカ・アジア大陸からもたらされた外来植物というエピソードでは、当時の収集熱というのがどれほどのものであったのかが伺え、また有益な植物を求めてのプラントハンターの派遣は国家事業であり、植民地政策と歩調を合わせているのも興味深いです。

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