3月上旬から下旬にかけて読んだ本

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[Works of ゲド戦記―Digital Artwork|STUDIO GHIBLI]

Works ofゲド戦記―Digital Artwork|STUDIO GHIBLI

 地上波放送で1度だけ見ましたゲド戦記。正直、内容は微妙でしたが、過去の宮崎作品にはないビビッドな色彩、恐らく3Dを多様しているであろう背景に目をひきつけられました。いつも覗いているこちらのサイトで紹介されていたので購入してみました。

 内容はファンブックではなくアニメ教本。前半はキャラクター紹介やセル画の掲載など、後半はほとんど3Dのメイキング。ジブリが使ってるのはXSI(やっぱりね)ですが、3D全般で活かせるテクニックではないでしょうか。最近のアニメで3Dは珍しくなくなりましたが、実際にどのように使われているのかがわかって興味深かったです。

[将国のアルタイル 4 ] カトウ コトノ

将国のアルタイル 4 (4) (シリウスコミックス)

 交易の中心地、海洋都市ヴェネディックに命からがら到着したマフムート軍人(ベイ)ですが、今回もまた会う人会う人曲者なんですねー。
 同盟国にも関わらずヴェネディックは、ポイニキアを半ば見殺しに。ヴェネディックにとって重要なのはあくまでポイニキア産の水晶。鉱山の所有者がポイニキアから帝国に変わるだけ、という厳然とした判断がマフムートにつきつけられます。

 異なる価値観の渦中に放り込まれ、翻弄されるばかりだったマフムートでしたが、今回はもうただ動揺しているだけで終わりません。国許を離れた一介の旅行者として出来ることは微々たること、将軍の権威ではなく自分の出来るかぎりの手立てを尽くすしかない... 思えば1巻から彼がやってきたのはまさにそれなんですよね。徐々に周りを動かす力を伸ばし始めましたが、英雄になるまで先はまだまだ長そうです。このままマフムートの成長や、各国の群像劇を丹念に追っていってほしいものです。

[名探偵クマグスの冒険] 東郷 隆

名探偵クマグスの冒険

 タイトルの通り、ロンドン滞在中の南方熊楠を主人公にすえた異色のミステリ短編集。
 単身渡英、ロンドンの下宿と大英博物館を行き来する日々を送るクマグスが、勉学の傍ら、博覧強記の知識を買われて事件を解決していくというもの。主人公が実在の人物であり、作者が歴史小説家ということもあって、どこまでが作者のホラなのか史実なのかまったく見当がつきません。

 収録は「ノーブルの男爵夫人」「ムカデクジラの精」「巨人兵の棺」「清国の自動人形」「妖精の鎖」「妖草マンドレイク」の6編。なかなか惹かれる各話のタイトルでございましょう。反射的に図書館予約をいれていましたよ。

 サブタイトルのとおり、イギリス土着の伝承をテーマに取り上げたものが多く、クマグスも惜しみなくロンドン郊外に出張することになります。「このネタを調べるのにすごい労力を使ってるハズ...」と思うと、スラスラ読めてしまうのが逆に惜しく感じられました。

 探偵小説というと、探偵役とワトソン役がペアになっているのが常ですが、名探偵クマグスは基本単独行動。各エピごとにはワトソン役のキャラクターが登場するものの、これといった人物はおらず、さすがにちょっと物足りなく感じていたところ、終盤になってやっとワトソン役が登場しますが...。ななななな・なんというコラボ...。
 クマグスの性格に対抗できるのは、これぐらいの人でないとダメということか。と思って調べたら史実でも本当に交流があったのが判明、恐るべし南方熊楠。

[旅する大樹とかわいい剣―Replay:りゅうたま] 岡田 篤宏 テーブルトークカフェDaydream

旅する大樹とかわいい剣―Replay:りゅうたま (integral)

 いかにキャッチーなディティールを凝らそうとも、一皮めくれば所詮は弱肉強食人生ワイルドバンチ。PCの心の中にはみんなキャラハンがすんでるのさ。

 そんなTRPGにあって、戦闘ではなく旅を主軸においた面白いルールを採用したりゅうたまのリプレイシリーズの第一作目。第一作ということで、ルール・世界観の紹介を担う一冊になっています。生半可なTRPGモノとしてはルールにえらいショックを受けてしばし錯乱しました。
 ルールはさておいて、全体的にほのぼのとしたプレイ風景で読んでて和みます。
 全体的にとってもガーリィな雰囲気ですが、いやいやいやどこかで見たことあるぞこの手合いは。あー、ソーサリアンとかルーンワースの漫画とかこんな感じだったなー。

[メタルヘッドエクストリーム リプレイ 星屑のリグレット] 高平 鳴海 F.E.A.R.

メタルヘッドエクストリーム リプレイ 星屑のリグレット (Role&Roll Books) (Role & Roll Books)

 メタルヘッド、実は公式リプレイの刊行はこれが初めてだそうで、息の長いタイトルながら妙にこなれず、一昔前のテイストを色濃く残すリプレイになってます。読後感は10~15年ぐらい前の初期FEARのリプレイ。FEARブランドのリプレイ文脈の変遷を実感します。

 そして、ヒロインが素肌に男物シャツというあたりで、GMの魂を感じました。ヒロインの体系がコイノボリだとかムッチムチだとか多々ありますが、ヒロインのファッションセンスもまたGMの趣味が色濃く反映される要素。幸い、「困ったらとりあえず脱がしておけ」という手は使ってくるGMにはいまだ個人的に心当たりがありません。

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