4月上旬に読んだ本
「クマのプーさん 英国文学の想像力」 安達 まみ
翻訳者の石井桃子氏の訃報を受けて、図書館から借りてきました。
プーさん人気の便乗本ならぬ、正統派解説書というべき一冊です。プーさんが成立した土壌から原作者の人となり、発売当時のプーさんブームなど、プーさんの背景に触れています。
プーさんは古典だと勝手に思いこんでいて、戦間期に書き上げられた作品だったのには驚きました。子供の頃には気づかなかったのですが、けっこう鋭いメッセージ性や寓意が含まれた話だったんですねー。
名作プーさんによって翻弄されたその後のミルン家のエピソードにも触れられています。
物語の主人公としてメディアスクラムに晒されたクリストファー少年が、成長後、ついには父ミルンとの関係を断ち切ることで自立を果たすなど、昨今報道をにぎわす匿名性についても考えさせられました(同時代の児童作家もこの点には苦慮していたようです)。
折につけ石井訳も引用されて、氏の並々ならぬ苦労とセンスが偲ばれます。それはそうと、やっぱりティガーはトラーですよ。
「ゆらぎの森のシエラ」 菅 浩江
世代的にはニアミスしたものの結局当時は読まなかった作家ですが、最近気になって『五人姉妹』を皮切りに読み始めました。これはかなり初期作品で最近復刊されたようです。
森を枯らし、魔物の徘徊を促す塩の霧に包まれた辺境の土地が舞台。
自分を怪物に改造した謎の男に復讐を誓う主人公・金目、そんな金目に無条件になつく謎のヒロインなど、実に80年代テイストファンタジー。地味に足場を固めて世界征服を狙う悪役が時代を感じさせます。
「妖魔夜行 迷宮の化身」 高井 信
あれは数年前のこと。手元不如意であった私は、山本弘サイン入りの第一巻をのぞいて古本屋に妖魔夜行シリーズをゴッソリ売りはらってしまったのです...。
そんな前非を悔いて、再び買ってきました。古本屋から。とってもマッチポンプ。
昨日みたRD第1話のあまりのムチムチっぷりにつられて、ムチムチ未亜子さんが表紙の巻を買ってきました。というかこの本を読んだ記憶があるような、ないような。
好きなシリーズだったのですがシリーズも後半になると、大体パターンが読めてきて購入するのを辞めてしまいましたが、そろそろいい感じに記憶も消えてきたので、表紙絵目当てもあって再購入。
それはそうと青木邦夫の画集を出してくれるところはないんでしょうか。(原画が劣化しちゃう前にデジタル化をハリーハリーハリー!)
しかし、マヨネーズ一気飲みはなんだろう、個人的黒歴史に類する気がするのはきっと気のせいです。


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